デザイン提案に見るウェブマーケティングリテラシー
ホームページ制作業者のほとんどが、デザインコンペに参加します。
サイト制作やリニューアルを考えている企業がデザインコンペを募るわけですが、特にサイトリニューアルの場合は、なぜリニューアルするのか、現状では問題があるのか、サイトコンセプトは決定しているのかを確認せずに、デザインを出すことは出来ないのではないかと思うのです。
でも、平気で出してくる業者がほとんどです。
デザインは、カッコよさとか、おしゃれさで決定しちゃいけないものです。
カリスマファッションデザイナーのオートクチュールなら、もはや自分の世界観を思い切り表現しても構わないのです。
着る人を服が選びますからね。
ところがビジネスサイトのデザインはそういうわけにはいきません。
対象が、一般消費者であったり、法人営業担当者であるからです。
そこに見向きもしないで、デザインを提案することは、制作会社の驕りと言っても過言ではないのですが、何の疑問も抱かないところに、まだまだウェブマーケティングの底の浅さが垣間見えますね。
恐らく今後も、日本のどこかで、このようなデザイン提案が日々行われると思いますが、ウェブマーケティングリテラシーの向上ということも、もっと必要なのかもしれませんし、企業論としても大きなウエイトを示す時代になってきているのではないでしょうかね。
尚、ウェブマーケティングリテラシーは造語です。
ウェブマーケティングのオフライン広告とのコラボ
ウェブマーケティングと言うと、全ての手段をインターネット上に委ねるものと勘違いされる方がいますが、なぜ、リアルとネットを切り離す必要があるのか、全く理解できません。
未だに、インターネットと現実社会は、ビジネスに関しては違いがあると思い込んでいるのかも知れません。
お客さんにモノを売るということに、戦略や戦術の違いは全くありません。
IT社会になったとしても、インターネットが全てを実現できるものではありません。
あくまでもインターネットは、極端に言うと手段のひとつに過ぎないのです。
これまで、ウェブサイトのチカラを借りずに生き残ってきた企業や事業者はたくさんいますから、それぞれの立ち位置でやるべきことをやればいいわけです。
そんな企業も、ウェブサイトを利用する動機が全く無いわけではありません。
支店を小コストで立ち上げたい、ネット通販を利用したいという事業継続や拡大の構想において、インターネットを経営資源と捉えて参入するかもしれません。
ウェブマーケティングであっても、オフライン広告を利用することは、何ら問題は無いはずです。
ビジネスサイトに集客する手段はオンライン広告だけではありません。
テレビCMにおいても、ウェブサイトへ誘導するパターンがあるように、わざわざネットとリアルの垣根を意識して作らなくてもいいと思うのです。